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ブラックバイトに遭遇したらどう対処すればいい?被害例も紹介

更新日:2024年01月29日
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「サービス残業」に「休憩なし…」
働く側のことを完全に無視したブラックバイト。

ブラックバイトは、知らず知らずのうちに被害を受けていることが多く、気がついたらあり得ない扱いを受けていた…というケースは少なくありません。

本記事では、ブラックバイトに遭遇した際の対処法や被害例を紹介します。

ブラックバイトとは何か

はじめに、ブラックバイトとは何か解説します。
ブラックバイトとは、働く側のことを完全に無視して労働をさせるアルバイトのこと。ブラック企業という言葉はよく聞きますが、そのアルバイトバージョンと認識いただければいいでしょう。

ブラックバイトの被害対象は学生が大半

ブラックバイトの被害を受けやすいのは、高校生や大学生といった学生が大半です。
被害内容の多くは、「賃金が支払われない」「休憩時間がもらえない」といったものが挙げられます。

こうしたブラックバイトは多発傾向にあり、社会問題となっています。

ブラックバイトはなぜ増えているのか

ブラックバイトが増加傾向にある理由として、次のことが考えられます。

  • アルバイトをしないとまともな学生生活ができない
  • 不景気によって親からの仕送りが得られない
  • 学費の高騰化

学生が生活を維持するには、お金を稼ぐ必要があります。そのため、バイト先がたとえブラックだったとしても、辞めたくても辞められないという状況になってしまいます。

これが、ブラックバイトの被害が増えている要因と考えられるでしょう。

ブラックバイトの被害はどんなものがある?

ブラックバイトであることに気がついている方も多いのですが、知らず知らずのうちに不当な扱いを受けていたというケースもあるでしょう。

ご自身のバイト先がブラックであることに気がつくためにも、典型的な被害例をご紹介します。

あり得ない頻度でシフトを組まれる

ブラックバイトの被害例でよくあるのが、アルバイトなのに正社員と同じ頻度でシフトを組まれているケースです。

無理やりシフトに入れられてしまうことで、「疲労から授業中に居眠りしてしまう」「部活に参加できなくなる」「試験勉強ができなくなる」など、学生生活に影響を及ぼしかねません。

バイトなのにも関わらず、勝手に役職に任命され責任を押し付けられるといったケースもあります。

サービス残業

サービス残業を強いられることも、ブラックバイトでよくある被害例です。

たとえば、塾講師のバイトでは、授業以外の準備や後片付け、事務作業をする時間に関しては、給料の対象外とされることがあります。

休憩がもらえない

休憩がもらえないという被害例もあります。

特に、コンビニや1日中営業している飲食店でのアルバイトでは、休憩をとるタイミングがなく働き続けていた…というケースがあるでしょう。

さらに、アパレルや物販店のバイトでは、ノルマを達成しないと自腹で商品を買わされるという悪質なパターンもあります。

ブラックバイトはどう対処すべき?

ブラックバイトの被害を受けた方は「クビにされそうで反論できない」「誰に相談すればいいのか分からない」と、泣き寝入りするケースが少なくありません。

では、どのように対処すればいいのでしょうか。

ブラックバイトの対処法として、次のことを意識する必要があります。

  • アルバイトも労働契約のひとつとして認識する
  • 働く前に労働条件(就業期間・労働時間・休憩/休日・賃金)を確認する
  • 勤務日数や労働時間を記録する
  • 労働内容を記録する

上記を意識することで、外部機関に相談する際の証拠になり得ます。
たとえば、賃金未払いという被害を報告する場合、具体的な労働時間や労働内容の記録があるとよいでしょう。

自腹で購入させられた場合は、自己負担した分の領収書を残しておく必要があります。

また、パワハラやセクハラの被害を受けていた場合は、被害を受けた日時を記録しておくようにしてください。可能であれば、音声録音しておくといいでしょう。

ブラックバイトに対処するには、あらゆる証拠を集めておくことが効果的です。

ブラックバイトの被害はどこに相談すればいい?

ブラックバイトの被害に遭われた際は、次の窓口や機関に相談するようにしましょう。

労働基準監督署

ブラックバイトの被害が労働基準法に違反する場合は、労働基準監督署に行きましょう。

たとえば、給料未払いや長時間労働といった被害です。

労働基準監督署では、労働者からの報告があった際に、その会社が違反行為を行っているかの調査をし、指導や対策を行います。

ただ、労働基準法に関係ない内容の場合は対処してくれない可能性があるため、法律違反に該当するのか相談前に確認しておく必要があるでしょう。

労働基準監督署の所在については、こちらからご確認ください。

厚生労働省 全国労働基準監督署の所在案内

総合労働相談コーナー

ブラックバイトのトラブルや労働問題に関する相談は、総合労働相談コーナーへ相談してみましょう。

総合労働相談コーナーでは、あらゆる労働トラブルの相談にのってくれます。

アルバイトをしている学生や、就活中の方の相談を受け付けているため、「もしかしたら労働被害を受けているかも?」と感じたら、気軽に相談してみるとよいでしょう。

総合労働相談コーナーについて詳しくは、こちらからご覧ください。

厚生労働省 総合労働相談コーナーのご案内

弁護士

労働問題に詳しい弁護士への相談も有効です。
弁護士であれば、賃金未払いや長時間労働、ハラスメント被害に対して強制力をもって解決を進めれくれます。

ブラックバイトによって精神的苦痛を被ってしまった方もいらっしゃるでしょう。
弁護士に依頼することで、精神的苦痛に対する慰謝料請求を取ってくれる可能性もあります。

弁護士によっては、初回相談を無料で行っているところもあるため、まずは相談だけでもする価値が高いでしょう。

まとめ:ブラックバイト被害の解決で悩んだら弁護士への相談を視野に

ブラックバイトの被害が多発していることから、相談できる窓口は増えてきました。

しかし、被害内容によっては積極的に対処してもらえないところもあるでしょう。

そのような中で、どのような労働トラブルに対しても親身になって話を聞いてくれるのが、弁護士の存在です。

弁護士に相談することで、労働トラブルの解決だけでなく受けた被害に対する慰謝料請求も可能です。

弁護士に相談する前に、弁護士費用が不安な方はベンナビ弁護士保険の利用を視野に入れてみましょう。

弁護士保険とは、個人的なトラブルや事業活動で発生した法的トラブルに対して、弁護士に相談した際にかかってくる費用を補償する保険サービスです。
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編集部

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